『血の轍』 第82話のネタバレ＆最新話。体操着袋に石を何度も打ち付ける

『血の轍』 は押見修造先生の漫画で、ビッグコミックスペリオールにて連載中です。

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『血の轍』 第82話のネタバレ＆最新話。

体操着袋に石を何度も打ち付ける

―――母の顔を描いた体操着袋を河原に置く。
そう、この母親を今からころすのだ。一体どうやるのか……。

吹石は両手に収まるくらいの石を静一に渡す。
静一は石を受け取りつつ改めて静子の似顔絵を見る。

『せーーいちゃん。』

静子の笑顔が脳裏に浮かぶ。母性を感じさせるその表情も、今となっては憎たらしいばかり。
そんな事を思ったのか………
静一はそのまま貰った石を母親の似顔絵の上に叩き落していた。

すると、静一の表情はどこか浮かばれたような表情になる。
そのまま吹石が頷くまま、怒りの表情を隠さずに石を何度も母親の顔に振り下ろす。
何度も何度も何度も………

と、吹石も笑顔で石を持ち上げる。
そのまま、2人は何度も体操着袋に石を振り下ろす。

笑顔で母にﾀﾋねと言う倒錯

少しずつだが確実に体操着袋および母親の顔はボロボロになっていく。
同時に、静一の脳内では静子を実際に石でぶちのめすような感覚が広がる。
脳内の静子は何度も石で打たれ、慌てふためいたまま何もできない。その顔にはただ錯乱と恐怖が広がるばかり。

……そんな静子を想像し、静一の顔は晴れやかな笑顔になる。
吹石はさらにあからさまで、笑顔で「ﾀﾋねっ！！」と言いながら石を振り下ろしている。
静一も同調し、2人で何度も「ﾀﾋねっ！！」と叫びながら石を打ち下ろしていく。

完全に倒錯しているような状況だったが、悍ましさや不快さなどは微塵もなく、ただ2人の中学生がその人生における新しい未知を切り開こうとしているようにしか見えない。

口づけを交わし、2人は共に生きていくのを誓う

やがて、頭の中の静子は石で顔面を潰され、美しかった頃の面影などなく潰れたカエルのようにひしゃげるのみ。

―――やがて気が済んだのか、石を打ち付けるを止める。
最後に、静一と吹石は2人で体操着服を持ちながら、そのまま「せーの、」で袋を川に捨てる。
袋は川の流れに沿って、流されていった。

あらためて2人は見つめ合う。
そしてそのまま熱い口づけを交わす。

静一は吹石に改めて告白する。
「…吹石。好きだ。僕の…そばにいて。」

吹石もそれに応える。
「ずっといるよ…ずっと。」

「生きていこう、2人で」
吹石は静一に提案した。

そう、このまま2人でどこまでも―――生きていこう…

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『血の轍』 第82話の感想

―――前話の静一に影のかかった描写は、単に太陽の向きによるものだったようです。
とりあえず安心しました。何かヤバイ前触れではなかったようですね。

―――さて、体操着袋に描いた母親に向かって石を叩きつけた静一と吹石。
静一はこれで静子を石で打ちのめしているような気持ちになりましたね。
その効果は絶大で、今まで母親である静子にされてきた事やフラストレーションをカタルシスとして一気に解放できたように思えます。

これだけで静子からの幻影から抜け出す事は出来ないかもしれませんが、その布石となるための第一歩になったでしょう。
この方法はきっと心理学的にも理にかなった方法なのでしょうね。吹石、ナイスです！！

―――こうしてまた仲を取り戻した2人。
このまま順風満帆に話が進んでいくのでしょうか？
それとも、またどこかで何かトラブルが発生するのでしょうか？

気になるばかりです。

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『血の轍』 第83話のネタバレ

『血の轍』 第82話のまとめ

今回は『血の轍』 の第82話のネタバレ＆最新話。をお送りしました。

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